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西山の夜泣きさま

西山稲荷
 志木街道からの狭山丘陵、高木地域。道路の奥の中段にお稲荷さんの祠があります。 クリックで大

「こんな暑い中、よく来なさったね」
「前に来たときは、もっと西の方で、先代さんに話を聞かせてもらって・・・」
「もう、移ってから30年にもなるよ」
 
 東大和市高木、狭山丘陵の中程の高台にお稲荷様がまつられています。
 個人の屋敷神ですが、夜泣き封じの伝承を伝えます。『東大和のよもやまばなし』はこう語ります。

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 現在も丘陵の中腹にまつられています。 クリックで大

  「高木村の西の端の高い所にあるので西山のダイさんと呼ばれている家のお稲荷さんは「夜泣きさま」といって村の人達に大変信仰がありました。それは子供が夜泣きをして困った時に背負ってお参りすると不思議と夜泣きがなおったからで、多くの人が五厘(昭和初め)のお賽銭を上げてお願いしていきます。由来は当家でもわからないということですが、お参りして一週間もすると、
 「おかげさまでなおりました」
 と油あげや豆腐を供えてお礼にいきました。

 高い所にお社があるので赤ん坊をおんぶしたおばあさんは登っておまいりするのがとても大変でしたので、山道の下から拝んで帰る人もいたそうです。それでもご利益には変りなかったようです。

 毎年二月十一日にはお神酒・赤飯・油あげなど好物を供え、篠竹に紙の旗を立ててお祭をしています。
 松山の中でどんどん開発されていくまちの発展を見守るように鎮座ましましています。」(p11~12 一部省略)

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狐さんも増えて賑やかです。クリックで大

 先代さんからこの物語を聞き取ってから30数年を過ぎ、西山のダイさんは数10㍍東側に転居されました。お稲荷さんも新たな場所に遷されました。2017年7月24日、そのお宅を訪ねました。顔見知りの奧さんが丁寧に案内して下さいました。

「外からは場所がわからなくなったけんど、今でも、時々、お参りさせて下さいって、来られるよ」
「夜泣きですか?」
「それは聞かないことにしてるの」
「子供への暴力、虐待・・・なんて増えてるし、他人には言えない願い事もいっぱいだもんね」
 
「でもね、ここへ、引っ越して来た後、祠の中を掃除したんだ。そしたらさ、ヤモリが2匹居なさった。そりゃビックしたよ。けんど、こうして家を守って下さってるんだと改めて気がついてよ、とっても感謝してんだ」
「いい話! 書き留めておいて、みんなに伝えたい」

 なぜ、豊作、何事も繁盛のお稲荷様が夜泣き封じをして下さるのか聞きたかったのですが、伝えはなく、西山のお稲荷様は、新しい御利益をもたらせ、大事に、大事におまつりされていました。
(2017.07.25.訪問 27日、記)

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野火止用水

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